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時間制限付き食事とカロリー制限による体重減少と心疾患・代謝疾患リスク

Time-restricted eating with calorie restriction on weight loss
and cardiometabolic risk: a systematic review and meta-analysis
Jing-Chao Sun et al European Journal of Clinical Nutrition 2023

この文書は、時間制限付き食事(Time-Restricted Eating, TRE)とカロリー制限(Calorie Restriction, CR)の組み合わせが体重減少と心代謝リスクに及ぼす影響についての体系的レビューとメタ分析を提供しています。この研究は、TREとCRが体重、脂肪質量、ウエスト周囲長の減少に効果的であることを示していますが、血圧、グルコースプロファイル、リピッドプロファイルには顕著な利益がないことが観察されました。また、早朝のTREが遅いまたは幅広いTREよりも体重減少と脂肪質量の改善においてより効果的であることが示されました。この研究は、TREとCRの組み合わせが体重管理と心臓や代謝の健康の向上に対して有効なアプローチである可能性を示唆していますが、長期的な効果や慢性心臓病や糖尿病を持つ参加者における心代謝リスクへの影響についてはさらなる研究が必要です。

TREは「Time-Restricted Eating」の略で、時間制限付き食事を指します。この方法では、1日のうち特定の時間帯だけ食事を摂ることが推奨されます。通常、この食事窓は8〜12時間程度に限定され、残りの時間は断食を行います。

まとめると、時間制限付きの食事とカロリー制限食は体重低下、体脂肪量低下、腹囲低下をもたらすが、血圧、血糖、脂質には大きな変化なし。

早い時間からの制限摂食で体重低下、体脂肪量低下をもたらす可能性が示唆されます。すなわち、朝食を早めに摂取し夕食も早めに切り上げることがダイエットに有効かもしれないということですね。